2026年10月
練馬区で創業融資を受けるなら、区の創業支援貸付・東京都・日本政策金融公庫のどれから当たるか
この記事の要点
- 証明書があるなら「創業支援特別貸付」(本人負担 年0.2%、500万円まで)。信用保証料の2分の1を区が補助し、自己資金の要件はない
- 証明書がないなら「創業支援貸付(一般)」(本人負担 年0.4%、1,000万円まで)。事業資金の3分の1以上の自己資金が必要で、会社員との兼業は対象外
- 区の2つは開業1年未満まで。過ぎたら東京都(創業5年未満・3,500万円)か公庫
練馬区で創業する方が融資を考えるとき、主な窓口は練馬区・東京都・日本政策金融公庫の3つです。
練馬区の創業向けの融資あっせんは2種類あり、どちらを使えるかは特定創業支援等事業の証明書があるかどうかで決まります。この記事では、練馬区・東京都・日本政策金融公庫・東京信用保証協会の公式資料を確認して、金額・利率・期間・自己資金の条件を比べます。
当事務所は練馬区に隣接する杉並区の高円寺にあり、練馬区で創業する方の融資のご相談もお受けしています。
※数値にはすべて確認日を付けています。制度は年度で改定されるので、実際に動く際は窓口で最新の条件をご確認ください。
練馬区の創業融資は、証明書の有無で2つに分かれる
特定創業支援等事業の証明書があれば「創業支援特別貸付」(本人負担 年0.2%、500万円まで)、なければ「創業支援貸付(一般)」(年0.4%、1,000万円まで)です。どちらも開業1年未満までが対象です。
練馬区の産業融資あっせんには、創業者向けの貸付が2つあります(令和8年度のパンフレット)。
創業支援特別貸付は、限度額500万円、本人負担が年0.2%で、区が年0.8%を負担します。信用保証料の2分の1を区が補助します。
創業支援貸付(一般)は、限度額1,000万円、本人負担が年0.4%で、区が年1.6%を負担します。
どちらも運転資金・設備資金に使え、貸付期間は7年以内(据置12か月以内を含む)、金利は固定です。対象は、これから区内で開業する方と、開業して1年未満の方です。
東京都の中小企業制度融資の「創業」は、創業5年未満まで対象で、限度額3,500万円、5年以内で借りる場合の上限利率が年2.50%です(2026年10月1日改定の要項)。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は限度額7,200万円で、創業期の方の利率は年2.80〜4.40%です(2026年10月1日現在、特別利率Aに創業の特例を適用)。
区の2つの貸付・都・公庫のどれから当たるか、30分の無料相談でお伝えします。当事務所の顧問の方は、融資の支援に着手金も成功報酬もかかりません。
Web面談か対面(高円寺)で30分・無料。フォームの入力は1〜2分です。
証明書があるなら、創業支援特別貸付
特別貸付の要件に、自己資金の割合は入っていません。その代わり、証明書と、融資を希望する金融機関が創業計画書を承認していることが条件です。
特別貸付の要件は、一般の要件のうち次の6つに、証明書と金融機関の承認を加えたものです。
- これから開業するか、開業1年未満で、開業したときにほかの事業をしていないこと
- 東京信用保証協会の保証対象業種を開業すること。国家資格が必要な業種は、その資格があること
- 区内に主たる事業所を開設すること。法人は、登記上の本店所在地も区内にすること
- 開業1年未満の場合は、開業したときから続けて区内に事業所(法人は本店)があること
- 納期の来た住民税(および軽自動車税)を完納していること
- 給与所得者との兼業ではないこと
一般の貸付にある「自己資金が事業資金の3分の1以上」と「企業診断」は、特別貸付の要件には入っていません。
創業計画書は、特定創業支援等事業で作った計画書で代用できます。融資の実行後も、その金融機関の指導・助言を受けることが条件です。
信用保証料の補助は、金融機関から融資実行の報告があったあと、区から請求書類が送られてくる形です。
証明書がないときの、創業支援貸付(一般)
一般の貸付は1,000万円まで借りられますが、事業資金の3分の1以上の自己資金が必要で、申込額は自己資金の2倍までです。会社員を続けながらの開業は対象外です。
一般の貸付には、特別貸付の6つの要件に加えて、次の2つがあります。
- 開業にかかる事業資金に対して、その3分の1以上の自己資金を持っていること(融資の申込額は自己資金の2倍以内)
- 企業診断で適格と認められること(個人タクシー業を除く)
たとえば自己資金が300万円なら、申込めるのは600万円までです。
区のパンフレットで、一般の貸付は信用保証料の補助の対象に入っていません。
※「給与所得者との兼業ではないこと」は、特別・一般のどちらにも入っています。会社に勤めたまま副業として開業する場合は、区の創業支援貸付は使えません。その場合は、都や公庫の制度の要件を確認してください。
500万円を5年借りたら、利息と保証料はいくらか
区の特別貸付は利息約2.5万円、一般は約5.1万円です。都は上限の利率で約32万円(証明書があれば約27万円)、公庫は約36万〜56万円です。
借入500万円・5年・元金均等・無担保のときの利息(概算)
信用保証料(約4.8万円)は、特別貸付なら区が2分の1を補助して本人負担約2.4万円、一般の貸付は補助なしです。都は保証料の3分の2を都が補助し、本人負担は約1.6万円です。公庫に保証料はありません。斜線は利率の幅による差です。
試算の前提と内訳
借入500万円、期間5年、元金均等60回、据置なし、無担保でそろえます。平均残高は約254万円です。
区の特別貸付は本人負担0.2%で、利息は約2.5万円です。信用保証料は、創業関連保証の料率(500万円以下は年0.35%)と分割係数0.55で試算すると約4.8万円で、区が2分の1を補助するので本人負担は約2.4万円です。
区の一般の貸付は本人負担0.4%で、利息は約5.1万円です。保証料が同じ料率なら約4.8万円で、区の補助はありません。
東京都の創業融資は、上限の年2.50%で利息が約32万円です。特定創業支援等事業の証明で年2.10%になれば約27万円です。信用保証料は都が3分の2を補助するので、同じ料率で試算すると本人負担は約1.6万円です(一括で払う場合)。
日本政策金融公庫は保証料がかからず、利率が年2.80〜4.40%です。同じ前提で利息は約36万〜56万円です。
※都は上限の利率で、実際の利率は金融機関が決めます。公庫の利率は、資金の使いみち・返済期間・担保の有無で幅の中のどこになるかが決まります。保証料の料率は保証の種類で変わります。目安としてご覧ください。
利息と保証料の試算をご自身の借入額でやってみたい方は、無料相談でその場で計算します。
Web面談か対面(高円寺)で30分・無料。フォームの入力は1〜2分です。
申込みの窓口は、練馬ビジネスサポートセンターの中にある
区の融資係は、Coconeri 4階の練馬ビジネスサポートセンターの中にあります。創業向けの2つの貸付は窓口でしか受け付けていないので、事前に電話で予約します。
区の融資係(練馬区産業経済部経済課融資係)は、練馬区練馬1-17-1 Coconeri 4階の練馬ビジネスサポートセンター内にあります(電話03-5984-2673、平日9時〜17時)。
ほかの貸付は郵送や金融機関の代行申請でも受け付けていますが、創業支援特別貸付と創業支援貸付(一般)は窓口での受付です。
- 1ネリサポで起業・創業相談(予約制)
- 2証明書を取る場合は特定創業支援等事業を受講
- 3創業計画書を作り、金融機関に相談特別貸付は、金融機関の承認が要件
- 4区の融資係に予約し、窓口で申込み創業向けの2つは窓口のみ。電話03-5984-2673
- 5「紹介票」を持って金融機関に申込み紹介票は書類確認の翌営業日以降に交付
- 6金融機関・信用保証協会の審査を経て融資実行
書類を確認したあと、区は翌営業日以降に「紹介票」を交付します。紹介票と必要書類を持って金融機関に申し込み、金融機関と信用保証協会の審査を経て融資が実行されます。返済は固定金利の元金均等払いです。
同じフロアの練馬ビジネスサポートセンター(愛称ネリサポ、電話03-6757-2020)では、中小企業診断士などが起業・創業の相談と資金計画の相談に、月曜から金曜まで応じています(事前予約制)。
区のパンフレットでは、日本政策金融公庫の相談窓口として池袋支店が案内されています。公庫は、申込みから融資決定までの平均所要日数は2〜3週間程度と公表されています。
特定創業支援等事業の証明書で付く優遇
練馬区の証明書は、区の特別貸付の申込要件になるほか、登録免許税の軽減、公庫の特別利率、都の創業融資の0.4%優遇などにつながります。
練馬区の特定創業支援等事業は、ネリサポが主催する「ワンストップ相談による特定創業支援等事業」と「創業!ねりま塾(実践編)」です。カリキュラムを修了したあと、区に申請すると証明書が交付されます。
区の優遇措置一覧に載っているのは、次の5つです。
- 株式会社・合同会社の設立時の登録免許税:資本金の0.7%から0.35%に軽減(最低税額は株式会社15万円が7.5万円、合同会社6万円が3万円)
- 日本政策金融公庫:新規開業・スタートアップ支援資金を特別利率で利用できる
- 東京都の創業融資:利率を年0.4%優遇。創業6か月前から申込みできる(通常は2か月前)
- スタートアップ創出促進保証:無担保・経営者保証なしの保証を、会社設立の6か月前から申込みできる
- 練馬区の創業支援特別貸付:申込要件に該当する
証明書の交付を受けられるのは、6か月以内に事業を始める具体的な計画がある方と、事業を始めて5年未満の方です。
※証明書は、受講した代表者本人の名義でだけ発行されます。いまの事業や会社を続けたまま新たに会社を作る場合は、対象外です。
練馬区での段取り
まずネリサポで創業相談を予約し、証明書を取るなら特定創業支援等事業を受け始めます。証明書があれば特別貸付、なければ一般か、都・公庫を比べます。
- 1.ネリサポ(電話03-6757-2020)で起業・創業相談を予約する
- 2.証明書を取る場合は、ワンストップ相談か創業!ねりま塾(実践編)を受ける
- 3.創業計画書を作り、融資を希望する金融機関に相談する(特別貸付は、金融機関の承認が要件)
- 4.区の融資係(電話03-5984-2673)に予約し、窓口で申し込む
- 5.交付された紹介票と必要書類を持って、金融機関に申し込む
- 6.融資の実行後、区から届く書類で信用保証料の補助を請求する(特別貸付のみ)
会社設立の書類作成と設立後の届出は、当事務所が無料でお手伝いしています。
融資の申込み書類の作成と金融機関との面談への同席も、当事務所の顧問の方であれば追加料金なしでお手伝いしています。
創業計画書づくりと申込みの段取りを、30分の無料相談で一緒に整理します。
Web面談か対面(高円寺)で30分・無料。フォームの入力は1〜2分です。
※審査の可否や個別の税務上の取扱いについて、本記事では判断を示していません。具体的な組み立ては、顧問税理士にご確認ください。
出典
- 練馬区「産業融資あっせんのご案内」(更新日2026年4月1日)2026年10月5日確認
- 練馬区「令和8年度 練馬区産業融資あっせんのご案内」(パンフレット)2026年10月5日確認
- 練馬区「創業支援特別貸付」2026年10月5日確認
- 練馬区「創業支援貸付(一般)」2026年10月5日確認
- 練馬区「特定創業支援等事業」(更新日2026年4月1日)2026年10月5日確認
- 練馬区「創業に関する優遇措置一覧」(R8.3.11)2026年10月5日確認
- 練馬ビジネスサポートセンター2026年10月5日確認
- 東京都産業労働局「令和8年度 東京都中小企業制度融資要項【10月1日改定版】」2026年10月5日確認
- 東京都産業労働局「東京都中小企業制度融資 制度の一覧」2026年10月5日確認
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」2026年10月5日確認
- 日本政策金融公庫「創業支援貸付利率特例制度」2026年10月5日確認
- 日本政策金融公庫「金利情報 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】」(2026年10月1日現在)2026年10月5日確認
- 日本政策金融公庫「よくあるご質問 個人・小規模企業の方(国民生活事業)」(融資決定までの平均所要日数)2026年10月5日確認
- 東京信用保証協会「信用保証料率の体系」および信用保証料率表(2026年6月23日更新)2026年10月5日確認
- 東京信用保証協会「信用保証料の計算例」(分割係数・計算式)2026年10月5日確認
本コラムは一般的な情報提供を目的としたものです。個別の税務判断は、事業の状況や適用時期により 結論が変わることがあります。実際の処理にあたっては顧問税理士にご確認ください。
創業融資をご検討中の方へ
当事務所はJR高円寺駅から徒歩圏にあり、杉並区・中野区・練馬区で創業する方の融資のご相談をお受けしています。初回30分の無料相談で、区・都・公庫のどれから当たるかと、申込みまでの段取りをお伝えします。顧問の方は、融資の支援に着手金も成功報酬もかかりません。
Web面談か対面(高円寺)で30分・無料。フォームの入力は1〜2分です。