税理士を変更するタイミングについて解説【杉並区の税理士が解説】

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現在の税理士と合わずに、税理士の変更を検討されている経営者の方をよく見かけます。

特に多いのが、「税理士を値段だけで選んでしまい、実際の業務内容が思っていたのと違った」というパターンです。

今回は税理士を変更する方に向けて、税理士を変更するべきタイミングについて解説していきます

税理士選びは会社経営において非常に重要ですので、是非最後までご覧ください。

【この記事で分かること】

✅️税理士の変更を検討するべき場面
✅️税理士を変更するべき、してはいけないタイミング
✅️税理士を変更するメリット・デメリット
✅️税理士変更をするために必要な準備
✅️税理士変更で失敗しないためのポイント

この記事を書いた人

公認会計士試験合格後、PwCあらた有限責任監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)の金融事業部へ入社し、会計監査・内部統制監査・アドバイザリー業務に従事。監査法人退所後は会計コンサル会社に勤め、経理支援やシステム導入に従事し、経理現場の改善に努める。その後、公認会計士・税理士として独立開業し、株式会社Lessおよび金子佳祐公認会計士・税理士事務所を創業。

【目次】

1.税理士の変更を検討するべき場面

まずはじめに、税理士の変更を検討するべき場面について説明いたします。

税理士の変更を検討するべき場面は以下の3つです。

①税理士の得意分野と自身のニーズが合っていない
②会社の体制が変わった
③税理士事務所の体制が変わった

順番に解説します。

①税理士の得意分野と自身のニーズが合っていない

税理士にもそれぞれ得意とする分野や独自の強みがあります。

例えば、元国税専門官の税理士であれば税務調査に強みを持っていることが多いです。

税理士試験を突破して税理士事務所に努めていた税理士であれば、難解な税務にも対応可能です。

また、公認会計士の資格を持っている税理士であれば、会社の内部体制構築や、IPO、経理の仕組み化に強みを持っていたりします。

一方で、こういった税理士の特徴と自身のニーズが合っておらず、苦労されている方もいます。

特に税理士を値段だけで選んでしまった人の中には、積極的に税理士に提案をもらいたいのにも関わらず、最低限の業務しか提供してもらえない状況に陥っている人もよくいらっしゃいます。

税理士の中には、節税対策の提案や融資の提案を積極的にする方もいますので、こういった状況は非常にもったいないと考えられます。

さらに、安さを特徴としている税理士は多くの顧問先を抱えていることが考えられ、レスポンスに遅れがあったり、年次の浅いスタッフによる対応が多いです。

このように、税理士の特徴と自身のニーズが合っていないと感じたら、早急に税理士を変更することがおすすめです。

会社の体制が変わった

ご自身の会社の体制が変わったことも、税理士を変更するか検討するべきタイミングです。

例えば、これまで経理を担当していた人が突然やめてしまった場合、記帳代行などの業務を依頼できる税理士に変更するのがいいでしょう。

また、会社が大きくなるにつれて、融資や資金繰り、IPOに向けた管理体制の構築等の必要性が増していきます。

そうなった場合に上記の相談ができない税理士ですと、別途コンサルに依頼する手間や費用がかかったり、事業の拡大に支障を及ぼす可能性があります。

また、逆に会社の売上が伸び悩んでいる方は、税理士報酬が相対的に負担になるので、顧問料金の安い税理士に切り替えることも考えられます。

このように、ご自身の会社の状況が変化することで、税理士変更の検討をする余地が生まれてきます。

③税理士事務所の体制が変わった

一方で、これまで依頼していた税理士事務所の体制が変わることも、税理士を変更するか検討するべきタイミングです。

例えば大手の税理士事務所によくある例として、担当者が年次の浅いスタッフに入れ替わってしまった場合などが挙げられます。

ご自身では税理士本人に依頼したくて契約したとしても、実際はこういったスタッフが担当されることもあります。

また、税理士事務所が移転してしまい会社から遠くなってしまうと、直接訪問するのが難しくなります。

このように、税理士事務所の体制が変わることも、税理士を変更するか検討するべきタイミングでしょう。

2.税理士を変更するべきタイミング

それでは、実際に税理士を変更する具体的なタイミングはいつがいいでしょうか。

具体的に、税理士を変更するべきタイミングは以下の3つです

①法人税の申告書を提出した直後のタイミング
②税務調査が終了した直後のタイミング
③法人税の修正申告書を提出した直後のタイミング

順番に解説します。

①法人税の申告書を提出した直後のタイミング

1つ目は「法人税の申告書を提出したタイミング」です。

基本的に法人税申告書は決算日の翌日から2ヵ月以内に提出しなければなりません。

この法人税申告書を提出したタイミングは税理士としても業務の区切りなので、税理士を変更するベストなタイミングでしょう。

②税務調査が終了した直後のタイミング

もしあなたが税務調査を控えているのであれば、税務調査が終わったタイミングも税理士を変更するタイミングともいえるでしょう。

少なくとも、今の税理士はご自身の会社の税務に一番詳しいと考えられますので、税務調査が終わるまでは税理士を変えないほうがいいかと思われます。

逆に税務調査が終われば、業務に一区切りつくので、税理士を変更する余地が生まれるでしょう。

法人税の修正申告書を提出した直後のタイミング

税務調査の結果によっては、法人税の修正申告書の提出を求められる可能性があります。

そうなった場合は、修正申告書の提出までを行ってもらった後に税理士の変更を検討しましょう。

3.税理士を変更してはいけないタイミング

一方で、税理士を変更してはいけないタイミングは、「決算まで残り3ヶ月のタイミング」です。

このタイミングから税理士は決算申告の準備を進めますので、ここでいきなり税理士を変更してしまうと引き継ぎが上手く行われず、決算申告業務に支障をきたすおそれがあります。

決算申告には年間の税務処理や税務相談の内容を把握する必要があり、決算直前になって現在の税理士以外に引き継ぐことは非常に困難です。

そのため、決算申告を3ヶ月後に控えているのであれば、申告が終わるまで税理士の変更はおすすめしません。

4.税理士を変更するメリット

自身のニーズに合った提案を受けられる

税理士を変更することで、自身のニーズに合った提案を受けることができます。

例えば、節税に強い税理士に変更すれば、節税に関する提案を受けることができます。

他にも、融資や経営管理の提案など、自身のニーズに合った提案を受けられることが、税理士変更のメリットです。

②経理の手間を浮かすことができる

税理士を変更することで業務内容が変わり、経理の手間を浮かすこともできます。

例えば記帳代行を依頼できる税理士であれば、自身の記帳業務に当てた時間を他の時間にあてることができるようになります。

また、クラウド会計に強い税理士であれば、クラウド会計を導入することで会社の経理を効率化することも可能です。

さらに、経理のコンサルまで依頼できる税理士であれば、会社の経理体制から変えることで、経理業務の根本的な見直しと効率化も図ることができます。

③コミュニケーションが円滑になる

自身に合った人へ変わることで、コミュニケーションが円滑になる余地もあります。

税理士を選ぶ際は、ご自身が気軽に相談できる税理士を選びましょう。

5.税理士を変更するデメリット

①自身にあった税理士を探す手間がかかる

実際に税理士を探すとなると手間と時間がかかります。

一般的に税理士を探すとなると、税理士紹介サイトなどのプラットフォームが主流ですが、こういった比較プラットフォームは値段のみの比較に終止しがちです。

そのため本当に自分に合った税理士を探すのであれば、経営者の知り合いにおすすめの税理士を聞くか、実際にHPの業務内容を詳しく見てまわることになります。

しかし、こういった方法で税理士を探すのであれば、かなりの手間と時間がかかることが予想されます。

このように、実際に税理士を探して回ることは手間と時間がかかるので、普段忙しい方からすると負担になるでしょう。

②顧問料が高くなる可能性がある

付加価値を提供することで事業者のニーズを満たす税理士は、単に記帳と申告だけを請け負っている税理士を比べて、顧問料が高くなる可能性があります。

そのため、今の税理士の顧問料と比較して、実際にリターンを得られるのか検討する必要があります。

③申告業務に支障を及ぼす可能性がある

先ほど申し上げた通り、決算申告直前に税理士を変更すると、申告業務に支障を及ぼす恐れがあります。

そのため、税理士を変更する際は、申告業務が終わったタイミングで変更するのがおすすめです。

6.税理士を変更するために必要な準備

ここまでで税理士を変更する際のメリット・デメリットを解説しましたが、実際に税理士を変更する際はどんな準備と手続が必要になるでしょうか。

税理士を変更するために必要な準備は以下のとおりです。

①新しい税理士と面談する
②現在の税理士に変更の旨を伝える
③税理士に預けている書類を返送してもらう
④契約変更日を決めて新しい税理士に伝える

順番に解説します。

①新しい税理士と面談する

まずは現在の税理士に変更の旨を伝える前に、新しい税理士との面談を進めましょう。

先に現在の税理士へ変更の旨を伝えてしまうと、税理士が見つからなかった場合に空白の期間が生じてしまうおそれがあります。

また、早い段階から変更の旨を伝えて波風が立ってしまうと、その後の業務がやりづらくなる可能性があります。

そのため、今の税理士に変更の旨を伝える前に、新しい税理士を探して面談することがおすすめです。

②現在の税理士に変更の旨を伝える

次の税理士が見つかったら、現在の税理士に契約を終了したい旨を伝えましょう。

もしここで揉めてしまうと、預けている書類やデータの回収がスムーズにできなくなるので、仮に不満を持っていたとしても真摯な対応を心がけてください。

本来であれば変更理由について正直にお伝えするべきなのですが、実際は変更することを直接話しづらいかと思います。

よくある波風が立たない変更の理由としては「親戚(友達)が税理士として独立したため変更したい」などがございます。

いい税理士さんであれば揉めることはないと思いますが、もし懸念されるようであればこのような理由を伝えることも考えられます。

③税理士に預けている書類を返送してもらう

現在の税理士へ変更の旨を伝えたら、税理士へ預けている書類一式を返送してもらいましょう。

税務調査が入ると、少なくとも過去3期分の書類が必要ですので、過去の資料についても忘れずに返送してもらいましょう。

④契約変更日を決めて新しい税理士に伝える

現在の税理士と契約が終了する日が決まったら、新しい税理士へその日付を伝えましょう。

また、返送された資料についても、必要に応じて新しい税理士へ共有しましょう。

7.税理士変更で失敗しないためのポイント

税理士を変更する時に失敗しないためのポイントは以下のとおりです。

①税理士にお願いしたいことを明確にする
②HPで税理士の強みを確認する
③税理士と直接話してみる

順番に解説します。

①税理士にお願いしたいことを明確にする

改めてご自身がどのようなことを税理士へお願いしたいかを整理して、その分野に強みがある税理士へお願いしましょう。

②HPで税理士の強みを確認する

税理士へ依頼する前に、必ずHPや口コミなどの情報を収集しましょう。

③税理士と直接話してみる

双方の認識にズレがないか、人柄はどんな人かを確かめる意味でも、必ず一度税理士と直接話してみましょう。

8.弊事務所のご紹介

弊事務所では税理士の変更も受け付けておりますので、簡単にご紹介させていただきます。

お客様の手間を徹底的に省いた業務設計

当社の記帳代行サービスは、忙しい事業主様向けに特化して設計されています。

サービスの最大の特長は、全ての業務がオンラインで完結することです。

記帳代行を依頼する場合、紙の請求書や領収書はスマートフォンで撮影するだけでOK。撮影した画像をクラウドにアップロードいただくだけで、後の記帳は全て迅速に行います。

文書のデジタル化からデータ入力、さらには分析まで、一貫して高品質なサービスを提供します。

もちろん、希望のお客様に対しては対面での面談も柔軟に対応していますので、お気軽にご相談ください。

freee会計に特化することでコスト削減&付加価値の提供

弊事務所ではご契約されるお客様にfreee会計の導入をお願いしております。

顧問先様の会計ソフトをfreeeに統一することで、事務所内の作業内容の効率化を通じた顧問料金削減や後述する毎月の経営レポート発行を可能とし、お客様へ還元しております。

freee様よりfreee会計エキスパートの認定を受けておりますので、freee会計の導入や設定を含めた支援も可能としております。

毎月の経営レポートを通じた分析&融資に強い決算作りの支援

みなさんは「コックピット経営」という言葉をご存知でしょうか?

コックピット経営とは、企業の経営者が経営の現状を一目で把握できるように、重要な経営指標やデータを一画面に集約して表示する手法です。航空機のコックピットのように、多くの計器が一箇所に配置されていることからこの名前がつけられています。

弊事務所では記帳代行や申告のみならず、売上や資金繰りを可視化したレポートの発行を毎月おこなっており、デフォルトで顧問業務に付属します。

レポートには銀行が重視するような指標もリアルタイムで追うことができますので、銀行の融資対策を早期に行えるのと同時に、迅速な経営判断が可能になります

仮にこういった対策をせずに決算を迎えてしまうと、決算書に融資へ悪影響を及ぼす要因が残ってしまうことになるため、こういった対策はタイムリーに財務状況を追いながら、対策をすることが非常に重要です。

~対策例の一部をご紹介~

✅️役員貸付金の解消:役員貸付金の存在は、銀行から個人資金と会社資金が混合しているとみなされ、融資に悪影響を及ぼす危険がございます
✅️デッドエクイティスワップを通じた役員借入金の資本化:膨らんだ役員借入金は負債比率を増加させる要因となるため、融資を見据えるのであれば資本化などを通じて解消の余地がございます
✅️経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)の資産計上:掛け金を損金に落とさず資産計上し、別表上で減算処理することで、節税対策をしつつ、これまで簿外となっていた資産の存在を示し、銀行への評価を上げることができます。(※申告する上で必要となる明細書は弊事務所で作成いたします)
✅️PL計上区分の見直し:売上高に計上できるのに営業外収益へ計上している金額がないか、特別損失に計上できるのに販管費へ計上している金額がないかを精査することで、企業の経常収益力の見え方を改善し、銀行評価の向上に繋げることができます。

こちらのレポートはネットを通じてスマホからの閲覧も可能ですので、出先から気軽に自身の経営状況を把握することが可能になります

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顧問業務の内容

顧問業務に含まれるサービスは以下のとおりです。

✅️会計税務に関する質問受付
✅️現状の問題点や今後の方向性について面談・決算報告(頻度はお選びいただけます)
✅️決算申告対応
✅️経営レポートの作成
✅️専門家紹介
✅️クラウド会計の導入支援
✅️節税提案

よくある質問

質問.税務顧問とはどのようなサービスですか?

回答.税理士の顧問契約で想定されるサービスとしては、記帳に関するアドバイスや税務申告、資金繰りや融資などの経営アドバイスがございます。ただし、税理士によって顧問契約の内容は異なってきますので、契約前に税理士とすり合わせをすることをオススメします弊事務所の顧問サービスでは、これらについてトータルでサポートできますので、お気軽にご相談ください。

質問.税理士の顧問料はどのようにして決められますか

回答.一般的に税理士の顧問料金は会社の売上規模や面談回数、記帳代行を依頼する場合は仕訳数に応じて変動します。ご自身の顧問料金がいくらになるかわからない場合は、税理士へ直接お問合せいただくのがおすすめです弊事務所の顧問料金は売上、面談回数、仕訳数、その他オプションの有無で料金を設定させていただいております。

質問.面談ではどのようなことを話していただけるのですか

回答.面談では大きく動いた数値の変動理由の確認、資金繰りの見通し、決算に向けた節税対策、法人成りの検討などの経営アドバイスや、日常の記帳業務や申告の相談といった税務に関する相談などが考えられます。しかし、事務所によって顧問の内容は異なる可能性がございますので、事前にご確認いただくのをおすすめしております。なお、弊事務所の顧問サービスでは、専門家の視点からあなたの立場に立って経営に関するアドバイスも行っております。

質問.会社が事務所から遠いのですが、遠隔の事業者でも顧問契約は結べますか

回答.事務所によるところではありますが、近年はクラウド会計やビデオ会議ソフト、チャットツールの普及により、遠隔でも税務顧問サービスを提供している事務所は増えています。特に対面による対応にこだわりがないのであれば、遠隔の事業者でも顧問契約を結べる事務所は増えてきております。実際に弊事務所の顧問サービスでも業務が完全オンラインで完結しますので、遠隔のお客様でもご対応が可能となっております。

10.税理士を変更するタイミングまとめ

いかがでしたでしょうか?

税理士の変更を検討する際は、今回紹介したことを踏まえて、ご自身にあった税理士を探してみてください。

また、実際に弊事務所でも税理士変更のご相談を受け付けております

初回のご相談は無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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最終更新日:2024年7月27日