記帳代行を税理士に依頼するべきか専門家が解説

~⏰️この記事は3分で読めます~

これから事業を始める人や日々経理をしている人で、記帳代行を税理士に依頼するべきか悩んでいる方もいるかと思います。

そこで今回は、記帳代行を税理士に依頼するべきかどうかについて、解説していきたいと思います。

【この記事で分かること】

✅️記帳代行とは
✅️記帳代行を依頼するべき場面
✅️記帳代行を依頼するべき人の特徴
✅️記帳代行を依頼するメリット・デメリット
✅️記帳代行の料金相場
記帳代行の依頼で失敗しないためのポイント

この記事を書いた人

公認会計士試験合格後、PwCあらた有限責任監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)の金融事業部へ入社し、会計監査・内部統制監査・アドバイザリー業務に従事。監査法人退所後は会計コンサル会社に勤め、経理支援やシステム導入に従事し、経理現場の改善に努める。その後、公認会計士・税理士として独立開業し、株式会社Lessおよび金子佳祐公認会計士・税理士事務所を創業。

1.記帳代行とは

記帳代行とは、取引に伴う仕訳入力作業を業者が代わりに代行することです。

通常、事業を行っていると商品の売上や仕入れがあるたびに、会計ソフトへ仕訳を入力する必要があります。

例えば、取引先から請求書を受け取ったときは、請求書の内容に基づいて金額や日付、取引内容などの情報を会計ソフトへ入力します。

記帳代行を業者へ依頼することで、こういった業務をアウトソーシングすることが可能になります。

似たような業務に経理代行というものがありますが、経理代行は請求書チェックや入出金管理まで行うのに対し、記帳代行はあくまで仕訳の入力にとどまっている点で違いがあります。

また、記帳代行は税理士の独占業務と誤解されがちですが、税理士の独占業務に記帳代行は該当しませんので、民間業者などの委託することも可能です。

2.記帳代行を依頼するべき場面

記帳代行を依頼するべき場面は以下の3つです。

①簿記や経理の知識がない
②本業に集中したい
③人件費をかけたくない

順番に解説します。

①簿記や経理の知識がない

これまで経理の経験がない方にとって、いきなり記帳を始めるのはハードルが高いでしょう。

こういった簿記の知識がない方は記帳代行を依頼することで、記帳を自身でする必要がなくなります。

②本業に集中したい

記帳業務は日々発生するものですが、直接売上に繋がる業務ではありません。

こういった記帳業務より、本業の売上を上げたいと思う方は、記帳代行を依頼するべきといえます。

③人件費をかけたくない

記帳のためだけに人を雇うとなると、業務内容に比して料金が多くかかります。

料金相場は後ほど解説しますが、記帳代行は通常数万円から依頼できるため、フルタイムで人を雇うよりも安価で業務をアウトソーシングできます。

3.記帳代行を依頼するメリット

記帳代行を依頼するメリットは以下の3つです。

①記帳の手間や時間を削減できる
②記帳のミスが減る
③決算申告をスムーズにおこなえる
④人件費の削減につながる

順番に解説します。

①記帳の手間や時間を削減できる

記帳代行を依頼することで、記帳にかかる手間や時間を削減することができます。

記帳は日々都度起こる業務であるため、こういった業務から開放されるのは記帳代行のメリットと呼べるでしょう。

②記帳のミスが減る

記帳を簿記や経理の知識を持った業者へ依頼することで、記帳のミスを減らすことができます。

知識がない状態で記帳を行う場合、記帳を間違えるリスクがあります。

記帳を間違えてしまうと税務調査で指摘を受けてしまい、ペナルティを受けてしまう可能性があります。

こういったことを避けるためにも、記帳を専門の業者へ依頼することが考えられます。

③決算申告をスムーズにおこなえる

記帳代行を依頼している税理士に決算申告も依頼することで、税務申告までノンストップで行うことができます。

自身で記帳したものを税理士に依頼する場合、別途やり取りが発生しますが、既に記帳を依頼している税理士であれば取引内容を把握しておりますので、決算申告をスムーズに行うことが可能です。

④人件費の削減につながる

先程申し上げた通り、記帳代行を業者に依頼することで、人件費の削減につながります。

4.記帳代行を依頼するデメリット

記帳代行を依頼するデメリットは以下の2つです。

費用がかかる
素早く経営状態を把握できなくなる

順番に解説します。

費用がかかる

記帳代行を依頼する場合、自身で記帳する場合と比べて費用がかかってしまいます。

そのため、自身で記帳できる方で費用をかけたくない方は、記帳代行を依頼する必要はあまりないとも言えます。

素早く経営状態を把握できなくなる

自身で日々記帳を行うことで、経営状態の把握をリアルタイムで行うことが可能です。

一般的に記帳代行を依頼する場合、レシートや請求書を月か年ごとにまとめて送付し、業者が入力することになりますが、それまで経営状態を会計ソフト上で把握できなくなります。

一方で自身で日々記帳を行えば会計ソフト上でリアルタイムで分析できます。

また、業者によっては資料を受け取ってから1ヶ月後に記帳されるといったこともあり、業者によってはデータの把握に時間がかかるおそれがあります。

5.記帳代行で失敗しないためのポイント

記帳代行で失敗しないためのポイントは以下の2つです。

数値の報告が早い業者へ依頼する
料金体系が明確な業者へ依頼する

順番に解説します。

数値の報告が早い業者へ依頼する

業者によっては記帳のタイミングが年に数回のため、会計ソフト上で適時に経営状態の把握ができないおそれがあります。

そのため、記帳した数値の報告が早い業者へ依頼することがオススメです。

②料金体系が明確な業者へ依頼する

記帳代行の際の料金体系が明確かどうかも、失敗しないポイントでしょう。

記帳代行の料金は、一般的に仕訳の数か月定額で設定されることがほとんどです。

6.記帳代行の料金相場

記帳代行の料金相場は、おおむね1仕訳100円の場合がほとんどです。

記帳代行を依頼する際は、こちらの料金をご参考にしてください。

.弊事務所のご紹介

弊事務所では記帳代行も受け付けておりますので、簡単にご紹介させていただきます。

お客様の手間を徹底的に省いた業務設計

当社の記帳代行サービスは、忙しい事業主様向けに特化して設計されています。

サービスの最大の特長は、全ての業務がオンラインで完結することです。

記帳代行を依頼する場合、紙の請求書や領収書はスマートフォンで撮影するだけでOK。撮影した画像をクラウドにアップロードいただくだけで、後の記帳は全て迅速に行います。

文書のデジタル化からデータ入力、さらには分析まで、一貫して高品質なサービスを提供します。

もちろん、希望のお客様に対しては対面での面談も柔軟に対応していますので、お気軽にご相談ください。

freee会計に特化することでコスト削減&付加価値の提供

弊事務所ではご契約されるお客様にfreee会計の導入をお願いしております。

顧問先様の会計ソフトをfreeeに統一することで、事務所内の作業内容の効率化を通じた顧問料金削減や後述する毎月の経営レポート発行を可能とし、お客様へ還元しております。

freee様よりfreee会計エキスパートの認定を受けておりますので、freee会計の導入や設定を含めた支援も可能としております。

毎月の経営レポートを通じた分析&融資に強い決算作りの支援

みなさんは「コックピット経営」という言葉をご存知でしょうか?

コックピット経営とは、企業の経営者が経営の現状を一目で把握できるように、重要な経営指標やデータを一画面に集約して表示する手法です。航空機のコックピットのように、多くの計器が一箇所に配置されていることからこの名前がつけられています。

弊事務所では記帳代行や申告のみならず、売上や資金繰りを可視化したレポートの発行を毎月おこなっており、デフォルトで顧問業務に付属します。

レポートには銀行が重視するような指標もリアルタイムで追うことができますので、銀行の融資対策を早期に行えるのと同時に、迅速な経営判断が可能になります

仮にこういった対策をせずに決算を迎えてしまうと、決算書に融資へ悪影響を及ぼす要因が残ってしまうことになるため、こういった対策はタイムリーに財務状況を追いながら、対策をすることが非常に重要です。

~対策例の一部をご紹介~

✅️役員貸付金の解消:役員貸付金の存在は、銀行から個人資金と会社資金が混合しているとみなされ、融資に悪影響を及ぼす危険がございます
✅️デッドエクイティスワップを通じた役員借入金の資本化:膨らんだ役員借入金は負債比率を増加させる要因となるため、融資を見据えるのであれば資本化などを通じて解消の余地がございます
✅️経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)の資産計上:掛け金を損金に落とさず資産計上し、別表上で減算処理することで、節税対策をしつつ、これまで簿外となっていた資産の存在を示し、銀行への評価を上げることができます。(※申告する上で必要となる明細書は弊事務所で作成いたします)
✅️PL計上区分の見直し:売上高に計上できるのに営業外収益へ計上している金額がないか、特別損失に計上できるのに販管費へ計上している金額がないかを精査することで、企業の経常収益力の見え方を改善し、銀行評価の向上に繋げることができます。

こちらのレポートはネットを通じてスマホからの閲覧も可能ですので、出先から気軽に自身の経営状況を把握することが可能になります

⇩実際にお客様へ発行している経営レポートのサンプルはこちらです⇩

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お客様のご要望をお伺いします

顧問業務の内容

顧問業務に含まれるサービスは以下のとおりです。

✅️会計税務に関する質問受付
✅️現状の問題点や今後の方向性について面談・決算報告(頻度はお選びいただけます)
✅️決算申告対応
✅️経営レポートの作成
✅️専門家紹介
✅️クラウド会計の導入支援
✅️節税提案

.よくある質問

質問.記帳代行とはどのようなサービスですか?

回答.記帳代行は、企業や個人事業主が行う記帳業務の一部または全体を専門の会計事務所が代行するサービスです。日々の取引を帳簿に記録し、月次や年次の試算表や決算書を作成する作業が含まれます。このサービスを利用することで、企業は経理業務の負担を軽減し、経営に専念することができます。

質問.記帳代行の料金はどのようにして決められますか?

回答.記帳代行の料金は、いくつかの要素によって決定されます。まず、月間の取引件数が多ければ多いほど、料金は高くなります。また、取引の内容がシンプルであれば料金は低く、複雑であれば高くなる傾向があります。さらに、記帳だけでなく、試算表の作成や決算書の作成まで依頼する場合には、料金が増加します。提供される資料がデジタルデータか紙の資料かによっても料金が変わることがあります。

質問.記帳代行に必要な資料はどうやって送ればいいですか

回答.記帳代行に必要な資料は、会計事務所の指定する方法に従って送ります。多くの事務所では、資料をデジタルデータで提出することが推奨されています。電子メールでの送信やクラウドストレージを利用してアップロードする方法が一般的です。また、紙の資料しかない場合は、郵送や宅配便で送ることも可能です。事務所によっては、資料をスキャンしてデジタルデータに変換するサービスを提供している場合もありますので、利用する事務所に確認するとよいでしょう。

質問.会社が事務所から遠いのですが、遠隔の事業者でも記帳代行はお願いできますか

回答.会社が事務所から遠くても、記帳代行を依頼することは可能です。多くの会計事務所は、遠隔地のクライアントに対してもサービスを提供しています。資料の送付やコミュニケーションは、電子メールやクラウドストレージ、ビデオ会議システムを利用して行うことができます。また、資料を郵送や宅配便で送ることも可能です。遠隔でのやり取りに慣れた事務所を選ぶと、スムーズにサービスを利用することができます。

9.記帳代行を依頼するべきかまとめ

いかがでしたでしょうか?

記帳代行を検討する際は、今回紹介したことを踏まえて、ご自身にあった税理士や業者を探してみてください。

また、実際に弊事務所でも記帳代行のご相談を受け付けております。

初回のご相談は無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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お客様のご要望をお伺いします

最終更新日:2024年7月27日